めぐり逢う世界

旅行のことを中心に、学部やPC関係の話も少し紹介したりするブログ。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

雪の南アルプス南部・深南部周回―3日目 2 百俣沢の頭~信濃俣~大根沢山~畑薙

2012年11月25日(日)

雪の南アルプス南部・深南部周回―3日目 1 光岳の続きです。

P1180836_l.jpg
富士山 光岳より

P1180843_l.jpg
文句なしの快晴

さて、光岳から百俣沢の頭方面への取り付きを探しつつ引き返します。しかし、そうしているうちに小屋まで戻ってきてしまいました/(^o^)\ 仕方がないので強引に道を切り拓いて行くことにします。そのうち登山道らしきところに合流しますが、何度か離れ、また戻りを繰り返しているうちに完全に分岐した稜線に乗りました。

P1180844_l.jpg
百俣沢の頭方面へ伸びる稜線の取り付きが怖い

P1180846_l.jpg
雪のトラバース

2542mピークまでは好展望で気持ちのいい縦走路。

P1180856_l.jpg
2542mピークと富士山

P1180858_l.jpg
聖岳と上河内岳 2542mピークより

その後樹林帯に入り、それ以降南ア深南部で樹林帯を抜けることはありません。

P1180860_l.jpg
池口岳が見える

百俣沢の頭までもたまにコースアウトしますが、さほど問題とならなそうなので適当に下って行きます。

P1180868_l.jpg
百俣沢の頭

百俣沢の頭の道標に信濃俣方面への矢印は書かれていませんでしたが、取り付きに多数テープがつけられていました。最初は雪の中急坂をガンガン下って行きます。信濃俣までは基本テープがつけられていますが、完全に尾根通しで行けるので迷うことはないでしょう。

P1180871_l.jpg
最初急坂を下る(百俣沢の頭~信濃俣のコル)

百俣沢の頭からの急坂を下り終えた辺りからは雪が疎らになってきたのでアイゼンを外します。ここから信濃俣のコルまでは痩せ尾根に雪と氷と岩場のミックスで一部怖かったです。

P1180875_l.jpg
痩せ尾根(百俣沢の頭~信濃俣のコル)

P1180878_l.jpg
ときどき上河内岳を望む(百俣沢の頭~信濃俣のコル)

2119m標高点でオーバー手袋をおいてきたことに気づきますが、流石に取りに戻る気力が湧きません。そのまま先へ進むことにします。

P1180882_l.jpg
踏跡は意外とある(百俣沢の頭~信濃俣のコル)

信濃俣のコルからは初め超急坂ですが、その後は普通の急坂に変化します。

P1180885_l.jpg
超急坂の信濃俣の登り(信濃俣のコル~信濃俣)

標高2300m以上で再度アイゼン装着。前日の疲れからか信濃俣へのこの標高差250m程度の登りでもキツく感じますが、何とか登頂。山頂から先にはトレースがあって驚きました。何処から来たし?

P1180889_l.jpg
信濃俣で何故かトレース出現

さて、信濃俣で既に11時をまわってしまったので、流石に明るいうちに下山できるかやや不安になってきます。大根沢山に14時につければ恐らく可能なのですが・・、無理そう。信濃俣から先はトレースとテープに導かれつつ先へ進みます。

P1180894_l.jpg
信濃俣~カバ沢の頭

とはいってもこれまた尾根を忠実に辿るだけ。2250m辺りで再度アイゼンを外しました。

P1180897_l.jpg
イザルガ岳 カバ沢の頭(2107mピーク)西より

P1180898_l.jpg
兎岳と聖岳 カバ沢の頭(2107mピーク)西より

カバ沢の頭(2107m標高点)から1874m標高点までは痩せ尾根で飛ばすには危険な箇所多く、中々先へ進めません。

P1180901_l.jpg
カバ沢の頭先の崩壊地

カバ沢の頭からの痩せ尾根に崩壊地は2ヶ所ありました。ここは尾根の左側に逃げます。

P1180903_l.jpg

そして崩壊地の先でついに現れた大根沢山。

P1180904_l.jpg
大根沢山

その先1913mピークまではなだらかでテント泊に最適かな?しかしこの程度の登りですらもうキツくなってるこの日の自分。目の前に聳え立つ大根沢山に登れる気が全くしません。

P1180906_l.jpg
テント泊に最適な1913mピークへの登り区間

ブナ沢のコルから大根沢山までの標高差440mはひたすら急登。この急登は正気じゃありません。笊ヶ岳とかそういうレベルじゃない。足場も不安定なところがあるし手も使いづらいし、下りでは絶対に利用したくないです。

P1180910_l.jpg
大根沢山の狂いに狂った急登

しかも一回危険な岩の下りがある。

P1180911_l.jpg
大根沢山の登りの危険な岩場(岩場は一箇所)

その後、更なる急登。この急坂が登れるならどんなバリエーションルートの急登も問題ないと自信をもっていえますw

P1180913_l.jpg
大根沢山のイカレタ急登

P1180914_l.jpg
大根沢山の正気じゃない登り

果たしてバテていたこともあって、この登りに1時間以上もかかってしまいますが、大根沢山最高点には15時前に到着。最高点には山頂標識がなかったので、GPSを持って広い山頂を歩き回りますが、ありましたよ、三角点のところに。

P1180923_l.jpg
大根沢山にて

そんなこんなで時間がないのに大根沢山で20分も過ごします。大根沢山から畑薙への下りの取り付きも分かりにくいですが、取り付ければ以後田代沢の頭(2112mピーク)まで赤テープ大量。この調子なら2時間で下れるか?と妄想しますが、田代沢の頭まで緩やかなアップダウンを繰り返し、あまり下れないままで1時間近くもかかってしまいます。しかし途中開けて見えた光岳と上河内岳は素晴らしかった。

P1180924_l.jpg
光岳 田代沢の頭付近より

上河内岳の背後には本山行初公開の悪沢岳も見られた。

P1180926_l.jpg
上河内岳、聖岳と悪沢岳 田代沢の頭付近より

さて、ここからはもう下りしかない!と意気込みますが、途端にテープが薄くなります。

P1180931_l.jpg
田代沢の頭にて唯一の道標

急坂も多く、尾根筋分かりにくい箇所もいくつかあり、思うように標高が落とせません。結局1600m辺りで17時をまわり、ヘッドライトを点灯。

P1180933_l.jpg
標高1648m点付近

まさかの踏跡も目印も殆どなく、危険箇所もいくつかあるところをナイトハイクすることになります。1648m標高点から1263m標高点へ伸びる尾根への取り付きが早速分かりにくく、北東へ伸びる尾根に引き込まれそうになります。結局この北東へ伸びる尾根でダイレクトに畑薙第一発電所に出れたみたいなんですが、この尾根は事前に調べていなかったので、下れそうに見えて最後の道に出る箇所が崖では?と考えて下るのは避けました。

1263m標高点付近は超痩せ尾根でナイトハイクするには危険過ぎ。しかし、ここまで来たらもう下るしかありません。何箇所か蟻の塔渡りみたいなところもありました。最後の山場が1200m付近の短いガレ。ストックが畳めなくなってずっと邪魔でしたが、ここは無理矢理閉まって通過しました。ここのみ両手が使えないと無理です。

さてここを過ぎるともうサクサクで、廃屋が見えたらもうそこは林道です。ここのみ林道と山の間が崖になっていませんでした。1時間半に及ぶバリエーションルートのナイトハイクが無事終えられてほっと一息。その後辛い3kmの林道歩きを経て沼平に帰還。赤石温泉には当然入れませんでしたので、静岡まで戻って天神の湯に入りました。

コースタイム

6:52光小屋-7:10光岳7:37-7:47光小屋7:52-8:49百俣沢の頭9:00-9:43標高2119m点9:50-10:11信濃俣のコル10:15-11:12信濃俣11:22-12:22カバ沢の頭(2107m)12:27-13:37ブナ沢のコル-14:50大根沢山15:10-16:07田代沢の頭(2112m)-17:00標高1600m付近-17:39標高1263m点17:45-18:22信濃俣林道-18:44畑薙第一ダム-18:59沼平
歩行時間 10時間32分、行動時間 12時間7分

まとめ

この時期の茶臼岳~光岳はもう完全に雪山で、一般登山者が踏み入れることのできる領域ではありませんでした。それだけにただでさえ静かな南ア南部で、更に静かな山歩きをすることができてよかったです。

2日目は展望がなかっただけに、3日目の光岳からの御来光富士、真っ白な聖岳、赤石岳、上河内岳が見られたときには涙が出そうになりました。白山もあんなに離れているのに神々しい光を放っていて素晴らしかった。南ア深南部を見て南アの山深さをより一層感じることとなりました。

今回初めて足を踏み入れた南ア深南部は期待通りの山歩きを僕に提供してくれました。やはり南アの樹林帯は心地よい。南ア深南部は一部が本州で唯一の原生自然環境保全地域に指定されているところでもあります。これからもっともっと南ア深南部、特に大井川源流部を歩いて行きたいものです。



コース状況

  • 光岳小屋~百俣沢の頭
    取り付きが完全に雪で埋まっているためか分かりにくい。結局適当に進んで百俣沢の頭方面の尾根に出ました。尾根に取り付ければその後は恐らく迷うこともない。ただし、やはりミスると結構埋まる。
  • 百俣沢の頭~信濃俣のコル~信濃俣
    百俣沢の頭の標識に信濃俣方面の矢印は書かれていないが、取り付きにテープがたくさんある。その後基本尾根通しで目印がなくても迷うことはない。ただし、このコースは痩せ尾根多く、この時期標高2000~2200m付近は雪と氷と岩のミックスで、普段危険でなくても危険となっている箇所がたくさんありました。
    信濃俣のコルから信濃俣へは初め50m程度超急坂です。信濃俣への登りは尾根通しで行くと藪がやや煩いが、尾根通しで行ったほうが安全かと思います。信濃俣までトレースありませんでしたが、信濃俣から先はトレースがありました。
  • 信濃俣~ブナ沢のコル
    ここも基本尾根通し。カバ沢の頭(標高2107mピーク)~標高1874m点まで雪はないが痩せ尾根でやや危険。スピードは出せません。
  • ブナ沢のコル~大根沢山
    大根沢山の登りの急坂ぶりは正気ではない。笊ヶ岳とかそういうレベルじゃないです。こんな登りは滝めぐりで道なき道を行くときくらいしか経験したことがありません。絶対に下りでは利用したくないです。ブナ沢のコルから初め70m程度超急坂を登りますが、その後両側切り立った危険な岩場を下り、そこから標高差で400m分突き上げます。ここは初め尾根の右側を登っていきますが、そのうち尾根に合流した方がよいでしょう。初めから尾根通しは恐らく無理。下りだとこの判断が難しいかもしれません。
  • 大根沢山
    大根沢山の標識は最高点ではなく三角点にありますので注意。
  • 大根沢山~田代沢の頭(2112mピーク)
    取り付きが分かりにくいかもしれませんが、取り付いてさえしまえば、田代沢の頭までは大量の赤テープが導いてくれます。なだらかで広い尾根で危険箇所もありません。
  • 田代沢の頭~標高1648m点~標高1263m点~信濃俣林道
    基本的に南アルプス南部調査人のブログに書いてあるルートに忠実に下りました。踏跡はありません。目印は薄いです。 田代沢の頭からしばらくは急坂。北東方面を意識して下ります。標高1927m点から標高1648m点までは危険なく迷うことも殆どなく尾根筋を下れますが、快適な尾根なので行き過ぎに注意。標高1648m点でやや急な北東方面に方向を転じます。ここも目印いくつかありますが、尾根が緩やかになるまでは適当に下っていくしかないでしょう。標高1500m付近で北東に伸びる尾根に吸い込まれそうになりますが、強引に北西方面に進路を転じます。その後標高1263m点まで超痩せ尾根なので注意。蟻の塔渡りばりのところもありナイトハイクするようなところではありません。標高1263m点からは北東に伸びる尾根を行きます。すぐに超危険なガレ場(5m程度)があるので注意。両手使えないと死にます。因みに標高1500mで北東に伸びる尾根に吸い込まれてしまっても畑薙第一発電所に直接下山できたようです。ただし、こちらはザレ場などを経由する模様。
  • 関連記事

| 旅日記 | 14:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://lonelyheart.blog58.fc2.com/tb.php/2497-3e7cfb50

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT