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百四丈滝 滝つぼへ(日本一の裏見の滝)―白山・百四丈滝へ 3日目

霊峰 白山登頂―白山・百四丈滝へ 2日目の続きです。

2011年8月13日。

※全ての写真がクリックで拡大します。

午前4時起床。

こんな時間にも関わらず殆どの登山者が既に起きて何処かへ向かわれています。山頂へ日の出を見に行くようです。

僕らの目的は違います。登山者の殆どいなくなった白山室堂を午前4時52分に出発し、加賀禅定道方面へと進んで行きました。

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白山 加賀禅定道へ向かう

禅定道とは修行の起点である馬場から禅頂(山頂)に至るまでの修行の道筋のことで、加賀禅定道は一里野温泉から山頂まで至る17kmにも及ぶアップダウンの激しい、まさしく修行に相応しい登山道となっています。

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加賀禅定道 御手水鉢

さて、白山室堂から七倉の辻までは一人の登山者にしか会いませんでした。この方は釈迦新道を利用して市ノ瀬まで下山されるそうです。

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加賀禅定道 七倉の辻

七倉の辻から天池までは気持ちのいい登山道となっています。

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加賀禅定道 七倉の辻~天池

加賀禅定道も天池のすぐ手前まではずっと下りが続いていましたが、ここで初めての小ピークが見えてきました。

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加賀禅定道 天池手前の小ピーク

これが中々の急坂で精神的にちょっと疲れました。

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加賀禅定道 天池手前の小ピーク

まぁこんなことで音を上げていてはこの先待ち構えているであろう正しく修験の道に耐えることなどできないでしょう。

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加賀禅定道 天池手前の小ピーク

ということで、午前7時12分に天池到着。予定通りのいいペースです。

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加賀禅定道 天池

さてここからが今回の山行の核心部で、百四丈滝の滝つぼを目指して、加賀禅定道を外れ、百四丈滝落口へと続く枯沢を下っていきます。

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百四丈滝の落口とそこへ続く枯沢

天池から見ると、百四丈滝落口手前の非常に大きな岩(四丈岩)に向かって明確な沢筋が見えるので、下降点を誤ることはないと思います。

沢筋を進んでいくので、ここから四丈岩までミスコースする心配はないと思いますが、唯一ひたすら続く薮漕ぎのみが難関となります。

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四丈岩までの薮漕ぎ

ただ、沢筋なので薮も正直それほど大したことはなく、また下りなので比較的楽に進んで行くことができました。

下の写真で先に見える大岩は四丈岩ではなく、ニセ四丈岩です。この岩を登ってみると、少し先に更に大きな四丈岩が見えました。

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ニセ四丈岩

四丈岩は本当に高さ四丈(12m)はあろう大岩なので、ぶち当たればこれだ!と確信できるはずです。下の写真からもその大きさが分かるはずです。

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四丈岩

四丈岩からこのまま続く沢を下って行ってしまうと、崖に飛び出してしまうので、四丈岩をちょっと過ぎた辺りで、一つ左隣(西側)の沢に移ることになります。ここは沢沿いではないので、非常に薮が濃くなっております。適当に薮漕ぎをして進んでいけば隣の沢にぶち当たります。

うまい場所を選んで進めば薮漕ぎも数分程度で終わるかと思います。四丈岩をちょっと過ぎた辺りがオススメです。

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四丈岩から隣沢への薮漕ぎ

さて、隣沢に移ってからはこの沢をそのまま下って行けば、百四丈滝下の沢にまで出ることができます。ここから先は薮漕ぎはあまりないですが、水の流れが生じ始めるので、下るときには注意が必要です。

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隣沢

しばらく進んでいくと滝音も大きくなり、足下の沢の流れも明確になってきます。すると、右手に百四丈滝が姿を現し、ここまでの疲れも一気に吹き飛びます。

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百四丈滝上部を垣間見る

ここまで来るともう後一息です。段々と急になる沢を慎重に下って行くとすぐに百四丈滝下の沢に出ることができます。

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隣沢

そして感動のご対面です。

百四丈滝
百四丈滝

さて、ここから滝前に出るには若干の沢登りが必要ですが、足下が濡れることはありません。

百四丈滝
百四丈滝 滝つぼへと向かう

午前9時39分、ついに滝前に出ました!百四丈滝は落差90mはあろう非常に大きな直瀑となっています。

百四丈滝
百四丈滝

また、百四丈滝は上から下までの完全な裏見が可能となっていて、裏見の滝としては恐らく日本最大のものなのではないかと思われます。

百四丈滝
百四丈滝

百四丈滝は滝前にいると飛沫ですぐにずぶ濡れになってしまうほどの豪瀑でしたが、他の水量豊富な滝にありがちな轟音は鳴り響いておらず、豪瀑ながらも静かに落ちている威厳の感じ取れる滝でした。

百四丈滝
百四丈滝 滝の左側から

荒巻曰く怪物の足下へと近づいていきます。

百四丈滝
百四丈滝 滝の左側から回りこむ

百四丈滝を滝直下から見上げます。

百四丈滝
百四丈滝 滝直下左側から

滝裏はまさに別世界。その迫力にしばらく圧倒されていました。

百四丈滝
百四丈滝 滝裏から

確かに百四丈滝は格が違う。今まで見てきた他のどの裏見の滝とも一線を画していました。

百四丈滝
百四丈滝 滝裏に回りこむ

いやー、空もよく晴れてくれていい気持ちです。

百四丈滝
百四丈滝 滝裏から見上げる

まさに圧巻です。

百四丈滝
百四丈滝 滝裏右側から

さて、滝前には2時間半程度いましたが、そろそろ時間が気になってきたので、名残惜しいですが、百四丈滝に別れを告げて来た道を戻っていきます。

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百四丈滝に別れを告げる

四丈岩までは急な沢となっているので、登りの方が楽です。四丈岩へ至るには再び左隣(東側)の沢へと移らねばなりませんが、行きにこの地点にはテープで目印をつけておいたので、移るタイミングも行きと同じにすることができました。

さて四丈岩からが正念場です。行きは比較的どうということはない薮漕ぎだったのですが、帰りは非常にキツかったです。何がキツいかというと行きとは違い、薮が全てこちら側に向かって生えてきているので、激しい藪漕ぎをしながら枯沢を登って行かなければなりません。

トムラウシを天人峡から日帰りしても筋肉痛にならなかった自分が、次の日には重度の筋肉痛になってしまうくらいの厳しい道程でした。未だかつてこんな筋肉痛を体験したことはありません。

帰り道では知らぬ間に落としてしまっていたペットボトルを何と救出することができ、若干の喜びとともに、これが正しい道であると確信することができました。沢は登れば登るほど分岐していくので、多少不安なところもあったのです。

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ペットボトル救出

登山道まで戻ってきたときはほっとしました。振り返ると百四丈滝の落口と四丈岩、そして必死になって登ってきた道がよく見えました。

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百四丈滝の落口と四丈岩へ続く枯沢

しかし、これで終わりではありません。天池で暫し休憩した後はアップダウンの激しい加賀禅定道の真骨頂が待っています。白山室堂からここまでは標高300mしか落としていないので、ここから一里野温泉まではまだ標高差で1600mもあることになります。

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加賀禅定道 天池

天池から美女坂頭までの区間はなだらかで気持ちのいい登山道となっています。この途中に百四丈滝の展望台があり、百四丈滝の優雅な姿を遠望することができます。

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百四丈滝 展望台から

美女坂頭からは美女坂の急坂の始まりです。本当に何だこれはといいたくなるレベルの急坂でした。

そして奥長倉避難小屋手前で登り返します。こんなにキツい下山は勿論初めてでした。

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加賀禅定道 美女坂~奥長倉避難小屋

奥長倉避難小屋には2人の登山者がおり、色々話を聞かせて頂きました。聞くところによると、大峰に百四丈滝に匹敵する裏見の滝があるとのことです。これは初耳だったので非常に驚きました。
2人は僕らが白山には初めて登ったと聞いて驚いておられました。初めての白山登山で加賀禅定道を選択するような愚か者はやはりいないようです。

奥長倉避難小屋から先も下っているはずなのに登る区間が多く精神的にも肉体的にも非常に疲れます。しかも視界もききません。流石修行用の登山道です。まさに修行でした。

これには流石の荒巻も音を上げていました。彼はもう最初の登り返しから登りがあるたびにヘタレていました。

ハライ谷分岐まで来ましたが、ここには下のような看板が立てられていました。加賀禅定道、とてもこんな気分で登れる登山道ではないと思います。

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加賀禅定道 ハライ谷分岐の看板

ハライ谷分岐から先もアップダウンの連続で酷いです。ただ加賀禅定道は全体を通して道自体はよく整備されていました。

気力を振り絞って歩いていると途中一箇所林道を横切るところがあり、そこから少しすると突然視界が開け白山一里野スキー場のゴンドラ山頂駅に至ります。

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一里野スキー場 ゴンドラ山頂駅

さて、ここからが悲劇の始まりです。荒巻は疲れていて僕に迷惑をかけないよう先に行っていようと考えたのでしょう。僕が休んでいるうちに、「右だ」という言葉を残して先に行ってしまったので、右に道が出ているのだろうと思い、右側を注意深く探してみましたが道は見つからず、バスまでの時間が迫っていたので僕は林道から下ることにしました。

このまま登山道を行けば残り2kmで下山できたのに、林道から行ったので5kmも歩く羽目になってしまい、結局バスには間に合いませんでした。しかし、白山一里野から金沢駅までのタクシーは特別料金で乗ることができ、予想外に安く済んだのでよかったです。因みに料金は2人で一万円でした。勿論バスと電車を繋いで行った方が安いのですが、疲れていたので結果的にタクシーになって正解でした。

長い行程でしたが、百四丈滝は滝前・滝裏からの光景ともに非常に感動しました。
百四丈滝は日本を代表する滝の一つと言っていいと思います。豊富な水量からなる落差90mの直瀑で、上から下までの完全な裏見ができるとなると、もう文句のつけようがありません。

しかし、加賀禅定道と長時間の藪漕ぎのダブルパンチは想像以上に重く、次の日は筋肉痛で歩くのが辛かったです。実は次の日は夜行バスで帰ってそのままバイトなのでした。

コースタイム

4:52白山室堂-5:52七倉の辻5:56-7:12天池7:29-8:39四丈岩8:44-9:39百四丈滝11:06-12:23四丈岩12:29-13:59天池14:17-14:28百四丈滝展望台14:34-14:44美女坂頭-15:08奥長倉避難小屋15:20-16:08ハライ谷分岐16:17-16:52林道分岐16:55-17:03スキー場頂上17:20-18:21白山一里野
歩行時間 10時間25分、行動時間 13時間29分


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